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松川神社の歴史

現在の松川神社の成立に至る歴史について、「松川区史」からの抜粋です。


松川区史 第三章 明治からの松川 第六節 生活と文化 429p~
執筆者 酒井 健次
四 諏訪社・山神社

社格の決定
明治元年(1868)正月、政府は神祇官(じんぎかん)を設け、全国の神社を管轄した。つづいて、同年3月には「神仏分離令」を出し、全国の神社は国家が保護することになった。
 3年には、神社の祭神や由緒などの調査がいっせいにおこなわれ、郷社(戸籍区内で由緒・格式の最高のもの)・村社(そのほかの神社)・無格社などの社格が決定された。「御用留」(細野桃枝家文書)には、祭神や創立年、社殿・拝殿の間口、氏子数など調査すべき内容がしるされている。
 この調査は「神社明細帳」として県に提出されたが、このときの氏子数は諏訪社(大門町)が松川西組73戸、山神社(東松川)は松川東組14戸であった。この調査をもとに、6年には諏訪社と山神社はそれぞれ村社とされた。このとき、郷社とされた中野市内の神社は王日神社(東町)など5社で、村社は50社、無格社は29社であった。同年の神官は、諏訪社が日野保、山神社は伝田比佐保の受け持ちとなっている。
 3年12月の中野騒動では、松川村のうち69戸が罹災した。諏訪社の南隣の相馬儀兵衛方も罹災したが、諏訪社は罹災をまぬがれた。
 8年、松川と東松川は行政上分離され、松川西組の氏神が諏訪社、東組の氏神は山神社と確定した。

諏訪社と山神社の合併
明治39年(1906)、内務省は各県知事にあてて、小神社・無格社の合併を通達した。これは、村社以下の神社は規模が小さく、その維持が困難なことや崇高の念が上がらないためであった。また、日露戦争(1904~05)の戦後経営の一環として、神社の永遠の基礎を培い、祭祀を隆盛にしようとするものであった。
 翌年5月、長野県知事大山綱昌は各市町村役場に村社以下の合併を通達した。これにより、大正元年(1912)9月19日、諏訪社は山神社に合併され、社号は「松川神社」と改称された。諏訪社が山神社に合併された理由は、山神社が江戸時代いらい松川村の惣社(一の宮)であったからではないかと考えられる。山神社は諏訪社よりも氏子数は少ないものの、その創建は中世にまでさかのぼると推定されるからである。
 諏訪社が山神社に合併されたあとも、大門町に拝殿はそのままのこされた。行政上は松川と東松川は分離していたが、これにより祭りは松川と東松川が一緒におこなうことになった。大門町の拝殿は、祭礼(祇園祭り)に祭神を移す遥拝所となった。
 合併前の諏訪社と山神社は村社とされたが、合祀された松川神社は社格がはっきりしていなかったようである。大正8年(1919)には、村社資格が得られるように決議している(松川区有文書)。また、神饌幣帛(しんせんへいはく)料も得られなかったようで、昭和14年(1939)には「神饌幣帛料供進指定願」(同)を県知事あてに出している。
 そのご、松川では東松川より戸数が多いことや、神社が遠くて不便なこと。また、東松川と祭礼の費用(松川9割、東松川1割の負担)をめぐる問題などから、松川区内に神社を建設しようとの機運が高まった。昭和12年(1937)3月16日、松川区内への神社建設協議がおこなわれた。協議事項は、つぎのとおりである。

 一、神社建設資金の捻出方法(寄付もしくは棒割とする)
 二、敷地買収および参道交渉委員の選定
 三、大黒天移転交渉(各組長に一任)
 四、建設工事および建築人の請負
 五、工事監督(区長・氏子総代毎日一人、委員毎日二人)
 六、会計主任の選定 二人
 七、寄付金の能率増進法(10円以上に感謝状、100円以上に石柱)
 八、当番の弁当(一人15銭)
 九、松川出身者で他国にいる者の氏名調査
 一〇、各組から委員三人を選出し届け出ること

同年5月、現在の小島工業(株)のところに敷地約100坪を買い入れたが、移転費用が工面できず敷地も払い下げられた。
 松川神社の祭典日は祈年祭が4月19日、祇園祭りが7月19・20日、例祭が10月14日、新嘗祭は11月25日であった。祇園祭りには、灯籠をかついで武水穂神社(西町)や中日野神社(中町)まで練り歩いたという。昭和19年(1944)度の「松川区予算書」では、玉ぐし料として区内の425戸から1戸あたり18銭を徴収している。同年度の歳出は、祈年祭・祇園祭りなど祭礼の費用と神官の給料として380円、神社修繕費100円となっている。

(※ 原文のまま抜粋 数字表記のみ横書き用に変更しています)

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ゴミと資源物の出し方・分け方

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ビン、トレイ、ペットボトル、牛乳パックはきれいに洗ってから出してください。詳しくは「ゴミと資源物の正しい分け方」をご参照ください。

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